外国からのお客様を歓迎する際や外国企業との打合せ、国際交流の会場に国旗を掲げる際の国際マナーです。マナーを守り、来賓へ失礼がないよう歓迎準備の際にご確認下さい。
1.自国の国旗を掲げないで、外国の国旗のみを掲げてはならない。つまり、外国旗を掲げるときは、必ず自国の国旗を同時に掲揚しなければならない。
2.国旗は、原則として自国の国旗に優先権が与えられる。したがって、日本において各国の国旗を並べる場合には、日の丸を最上位一真中か両端一に掲げることになる。
※国旗の上位とは、内側から見て最右翼、すなわち、外側から見て最左翼のことである。なお、その場合併立・交差ともに自由である。
3.ただし、官公庁や公館で外国の元首や国賓などを迎える場合、その滞在期間中、その国の国旗と日の丸を掲揚することがある。この場合は、敬意を表する意味で、礼儀上外国旗を日の丸の上位に掲げる。したがって、壁に併揚する場合には、外国旗を壁に向かって左に、日の丸を右にして併揚する。
※垂直に掲揚する場合、アメリカ合衆国の国旗は、図で示されたように、星のある場所が、必ず向かって左方に置かれることになっているから、注意しなければならない。ほかにも同様な注意をしなければならない国旗がある。
門前に外国旗と日の丸を併揚する場合は、前記と同じく、門外から見て左に外国旗、右に日の丸を掲揚する。旗竿を交差して、外国旗と日の丸を併揚する場合は、両国旗の位置は前記と変わらない。ただし、竿のもとは交差する関係上、逆の位置にある。なお、日の丸の竿は、外から見て内側にくる。
1.各国の国旗を数本合わせて掲揚する場合、国旗の大きさは全て同一で、旗竿の高さも同一でなければならない。
2.3か国の国旗を掲揚する場合、通常日の丸を中央に、他の二国の国旗は、国名のアルファベット順にしたがって、先順位の方の外国旗を壁に向かって日の丸の左に、後順位の国旗を日の丸の右に並べて掲揚する。
3.4か国以上の国旗を壁に掲揚する場合は、通常アルファベット順に壁に向かって左から右へ並べる方法と、国旗の数が奇数のとき、日の丸を中央に置いて、外国旗をアルファベット順に交互に左右する配列方法とがある。
ただし注意しなければならないのは、2か国以上の異なる国の国旗を併揚する場合、国旗の大きさおよび掲揚する高さは、必ず同じでなければならない。
4.多数の外国旗を竿に掲げる場合は、すべての旗を同時に上げるようにすることが望ましい。上げるときは早めに、降ろすときはゆるやかにするのがよいとされている。参集者は、終始起立して旗に注目することが望まれる。
略して国連旗と呼ばれている国際連合旗については、1947年10月20日、国連総会において決議された「国際連合旗規定」(この規定は、1952年11月11日、一部修正された。)によって、いろいろ決められている。
これによれば、国際連合旗は、他のいかなる旗よりも下位においてはならない。また、ほかの旗と併揚する場合には、ほかの旗が国際連合旗よりも大きくなってはならないし、高く置かれてはならないことになっている。したがって、たとえば国際連合日(10月24日)に、国際連合旗を日の丸と併揚する場合には、国際連合旗を日の丸に優先させている。
近年、諸外国との交流が盛んになり、外国旗に接する機会もまた、非常に多くなった。国旗の正式な掲揚の場に臨んだ場合は、それが政治や宗教の立場を異にしている国のものであっても、厳粛な気持ちで起立しその国旗に注目することが望ましい。これは、国際親善の初歩的な礼儀であり、近代人のエチケツトともいえよう。